費用逓減産業
費用逓減産業における自然独占について説明し、政府による価格規制についても言及せよ。(平成20年)
(一問一答から)
[190] 費用逓減産業とは、( 固定費用 )が莫大なため、↓
[191] ↓生産を増加するほど( 平均費用 )が減少する産業である。
[192] 費用逓減産業では、市場に任せておくと、( 自然独占 )が生じる。
[193] この場合、利潤最大化条件は( 限界収入 = 限界費用 )となる。
[194] 厚生損失が発生するため、( 価格 = 限界費用 )となるように政府が規制すると、パレート効率的な資源配分が達成できる。
[195] しかしこの場合、( 赤字(負の利潤) )が発生するため↓
[196] ↓補助金などの補填が必要となり、企業は( 経営努力を怠る )ようになってしまう。
[197] ( 価格 = 平均費用 )となるように規制すると、パレート効率的な資源配分は達成できずに厚生損失が発生してしまうが、↓
[198] ↓( 赤字(負の利潤) )は発生しないため、補助金などは不要となり、↓
[199] ↓( 独立採算制 )が可能となる。
↓文章化
- 費用逓減産業とは、( 固定費用 )が莫大なため、生産を増加するほど( 平均費用 )が減少する産業である。
- 費用逓減産業では、市場に任せておくと、( 自然独占 )が生じる。 この場合、利潤最大化条件は( 限界収入 = 限界費用 )となる。
- このとき、厚生損失が発生するため、( 価格 = 限界費用 )となるように政府が規制すると、パレート効率的な資源配分が達成できる。しかしこの場合、( 赤字(負の利潤) )が発生するため、補助金などの補填が必要となり、企業は( 経営努力を怠る )ようになってしまう。
- よって、( 価格 = 平均費用 )となるように規制すると、パレート効率的な資源配分は達成できずに厚生損失が発生してしまうが、 赤字(負の利潤) )は発生しないため、補助金などは不要となり、( 独立採算制 )が可能となる。
(書き足す内容)
- グラフを描き、横軸に取引量、縦軸に限界費用、平均費用、価格、限界収入をとる。
- 需要曲線を描く。
- 限界収入曲線が需要曲線の下方に位置することを示す。
- 平均費用曲線を描く。←右下がりの形で描くのがポイント。
- 利潤最大化の条件の理由を示すとより丁寧な答案になる。
- パレート効率的な資源配分ができる状態を示す。
- これをもとにして、「自然独占」の状態の「厚生損失」を示す。
- 「価格=限界費用」で「赤字」が発生することを示す。
- 「価格=平均費用」で「厚生損失」が発生することを示す。